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自動車保険では内縁関係にあるパートナーの扱いはどうなる?家族と一緒?

自動車保険における家族の定義は保険や特約によって対象となる範囲が異なることがありますが、基本的には以下の人たちを家族としています。

  • 記名被保険者
  • 記名被保険者の配偶者
  • 記名被保険者の同居の親族
  • 記名被保険者の配偶者の同居の親族
  • 記名被保険者の別居の未婚の子

法律上の夫婦とその同居している親族、そして子ども。子どもは結婚しているかどうか、同居しているか別居しているかによって異なります。

それでは、内縁関係にあるパートナー、内縁の妻や夫を自動車保険ではどのように扱うのでしょうか。

内縁関係とは

そもそも内縁関係にあるとされるのはどういった関係の人なのでしょう。

Wikipediaでは、次のように書かれています。

内縁(ないえん)とは、社会一般においては夫婦としての実質をもちながらも、婚姻の届出を欠いているために法律上の夫婦と認められない関係をいう

内縁 – Wikipedia

事実婚とも言われるように、実質的には結婚している夫婦と同じ状態ですが、婚姻届を提出していないので法律上の夫婦とは認められていません。

ただし、普通の付き合っているカップルと同じものとして扱うのではなく、婚姻に準ずる関係とされています。

これまでの様々な判例に基づいて、扶養義務や貞操義務、共有財産などは婚姻関係と同様です。しかし、法律上で夫婦に認められている相続権や同姓を名乗るなどは認められていません。

法律上で内縁関係が成立するには条件がある

上記のように、法律上の夫婦と同じように認められているものがありますが、そのためには内縁関係が成立していると認められる必要があります。

基本的はこれです。

当事者の合意により事実上の夫婦としての生活関係が存在すれば成立する

先ほどのWikipediaのページにもあるように、お互いに婚姻の意思があって実質的な夫婦としての生活を送っていれば成立するとされています。

民法上では以下に該当すれば、婚姻の意思があるとして内縁関係が成立するそうです。

  • 婚姻障害が存在する
  • 単純に婚姻届の提出が遅れている
  • 意図的に婚姻届を提出していない(事実婚)

事実婚に関しては、自分たちの意思で婚姻届を出していないのに法的に夫婦と同じ扱いをすることに対する議論はあるようですが、現在では内縁関係として認めれられています。

自動車保険では内縁関係は配偶者とほぼ同じ扱いになる

自動車保険では内縁関係にあるパートナーは配偶者とほぼ同じ扱いになります

ただし、そのためには内縁関係にあることを証明する必要があります。法的に認められるのと同じで、「婚姻の意思」と「事実的な夫婦としての生活関係」を証明しなければいけません。

この証明はそれほど難しくなく、同じ住所に登録している住民票であったり、同じ住所のそれぞれ宛の郵便物でOKとしている保険会社がほとんどです。

認められれば配偶者と同じ補償対象に。配偶者限定特約を付けていても内縁の妻(夫)は補償されます

配偶者限定の場合、同居している親や親族、子どもは補償されません。つまり、自動車保険においては法律上の婚姻関係にない内縁の妻や夫のほうが、親や子ども以上のポジションになるのです。

配偶者との扱いが違うのは……

しかし、配偶者と完全に等しく扱われるわけではありません。

例えば、契約者が事故で死亡した場合に支払われる保険金は、内縁関係にあるパートナーと配偶者とで扱いが異なります。内縁の妻(夫)は受け取れない可能性があります。

内縁関係には配偶者相続権がない

もちろん保険会社に保険金を請求できますし、補償対象であれば保険金が支払われます。また、車対車の事故の場合は、過失割合が相手のほうが高ければ、相手方から賠償金が支払われます。

保険金は支払われるのですが、その保険金を内縁関係にある人が受け取れるとはかぎらないのです。

「でも、生命保険は家族じゃなくても保険金を受け取れるんじゃ……?」

生命保険とは違い、自動車保険では受取人指定ができません。被保険者が死亡した場合の保険金は、基本的には法定相続人が受け取るという考え方になっています。ですから、配偶者相続権のない内縁関係にある人は保険金を受け取れない可能性があります

これは、例えば契約者本人が事故で死亡し、保険金を配偶者が受け取る場合は相続税が、契約者の家族が死亡して契約者が保険金を受け取る場合は一時所得というように、死亡時に支払われる保険金に関しては税金がかかるからです。

逸失利益などの損害賠償請求はできる

内縁の妻(夫)は配偶者相続権がないために、パートナーが死亡した場合に何も受け取れないのでしょうか。

消極損害にあたる逸失利益などの賠償金を受け取れる可能性があります。


なぜ、逸失利益は賠償請求し、受け取れる可能性があるのでしょうか。

それは、内縁関係にある人は相続権はありませんが、扶養義務があるからです。

交通事故で死亡した被害者に扶養されている場合は、扶養請求権の侵害ということで、配偶者と同じように損害賠償を請求することができます。